千葉大学医学部の使命とアウトカム
※以下は2024.4.1改訂版
千葉大学医学部の使命(ミッション)
千葉大学医学部は,人類の健康と福祉に貢献すると共に次世代を担う有能な医療人・研究者を育成し,疾病の克服と生命現象の解明に向けて挑戦を続けます。
千葉大学医学部学生の学習成果(アウトカム)
千葉大学医学部の学生は、つねに、より高きものをめざして、千葉大学医学部の使命(ミッション)および千葉医学の理念に基づき、卒業時に以下のコンピテンシーを達成します。
卒業コンピテンスと卒業コンピテンシー
- 倫理観とプロフェッショナリズム
- コミュニケーション
- 医学・医療および関連領域の知識と応用
- 診療の実践
- 社会と医療
- 科学的探究
Ⅰ. 倫理観とプロフェッショナリズム
千葉大学医学部学生は,卒業時に
責任をもって医学・医療を実践するために以下の行動ができる。
- 広い視野を持ち、豊かな人間性を涵養できる。
- 倫理的問題を理解し、倫理的原則に基づいて行動できる。
- 法的規範を遵守し、行動に責任を持つことができる。
- 個人の尊厳を尊重し、心理・社会的要因と多様性を理解し、利他的、共感的、誠実、正直に対応できる。
- チームの目標を達成するために、リーダーシップやフォロワーシップを発揮して、多職種連携を実践できる。
- 常に自己の心身と社会的状態を評価し、良好な状態(ウェルビーイング)を保つことができる。
- 他者に対して指導や支援を求めることができ、自らも指導や支援をすることができる。
- 自らのキャリアをデザインし、自己主導型学習により常に自己の向上を図ることができる。
Ⅱ. コミュニケーション
千葉大学医学部学生は,卒業時に
良好な人間関係を構築し、情報を適切に取り扱い、わかりやすく伝えるために、以下の行動ができる。
- 個人、文化、社会的背景を踏まえて傾聴し、共感、理解、支持的態度を示し、信頼関係を築くことができる。
- 他者やそれを取り巻く状況に配慮しながら、適切な方法で、必要な情報収集や情報伝達を行うことができる。
- 様々なメディアを活用して適切に情報を収集し、吟味し、発信することができる。
Ⅲ. 医学および関連領域の知識
千葉大学医学部学生は,卒業時に
医学・医療の基盤となっている以下の基礎、臨床、社会医学等の知識を有し、応用できる。
- 人体の構造と機能
- 発達、成長、加齢、死
- 心理と行動
- 病因と病態
- 診断
- 治療、予防
- 疫学、統計
- 保健・医療・福祉制度
- 医療関連法規
- 医療経済
- 情報・科学技術
- 医学・医療英語
Ⅳ. 診療の実践
千葉大学医学部学生は,卒業時に
患者・生活者を尊重し、安全で質の高い診療を実施するために、以下のことが適切に実施できる。
- 医療面接を実施できる。
- 身体診察を実施できる。
- 基本的臨床手技を実施できる。
- 感染対策を実施できる。
- 臨床推論により診断ができる。
- 検査の必要性を判断し、検査結果を解釈できる。
- 治療計画を提案できる。
- 医療文書を作成できる。
- 状況に即したプレゼンテーションができる。
- Evidence-based medicine (EBM)を実践できる。
- Shared decision making(SDM)を実践できる。
- 情報・科学技術を活用した診療を必要に応じて実践できる。
Ⅴ. 社会と医療
千葉大学医学部学生は,卒業時に
個人と社会のつながりを理解し、社会と医療の発展のために、以下のことができる。
- 健康の社会的決定要因(Social Determinants of Health: SDH)の観点から、患者・生活者を理解できる。
- 保健・医療・福祉に必要な資源を活用し、連携・協働ができる。
- 患者・生活者の疾病予防・健康増進の活動を支援できる。
- 個人の多様性を受容し、活躍することを支援できる。
- 個人から地域・国際社会、地球環境に至るまでの保健・医療・福祉の課題を評価できる。
- 広い視野から保健・医療・福祉の課題の改善に努めることができる。
Ⅵ. 科学的探究
千葉大学医学部学生は,卒業時に
常に探究心を持ち、未知・未解決の科学的問題の解決に向けて、以下のことができる。
- 医学的発見の基礎となる科学的理論と方法論を理解できる。
- 新しい科学的知見について、論理的・批判的な思考ができる。
- 学術・研究活動等に参画し、自らの役割を果たすことができる。
- 自らが関与した学術的成果を口頭および文書で発表できる。